RNAシーケンシングは、遺伝子発現プロファイリングを行う研究者の大多数にとって、最も頻繁に使用する方法となっています。しかしながら、ショートリードでは複雑なトランスクリプトを正確にアセンブルすることができないため、トランスクリプトームの全体像を把握することは困難です。

パシフィックバイオサイエンス（PacBio）が開発したアイソフォームシーケンシング（Iso-seq）は、ロングリードシーケンシング技術に基づいています。独自のロングリードシーケンシング機能により、この方法は新たなアイソフォームを驚くほど高精度で同定することが可能です。Iso-Seqアプリケーションは、トランスクリプトの5'末端からポリAテールまでの全長cDNA配列を生成するため、アイソフォーム推論アルゴリズムを使用したトランスクリプトーム再構成が不要になります。Iso-Seq法は、選択的スプライシングを行ったエクソンおよび転写開始部位に関する正確な情報を提供します。また、ターゲット遺伝子内のアイソフォームの全補体またはトランスクリプトーム全体にわたるトランスクリプトのポリアデニル化部位に関する情報も明らかにします。